弁護士コラム

50 持戻しの免除とは

特別受益の制度は、被相続人が相続人を公平に取り扱うだろうということを想定して、生前贈与を受けた者を相続の場面では不利に取り扱う制度です。

そのため、民法は、被相続人が生前に贈与していたとしても、生前に贈与したことを相続の場面で加算する(これを「持ち戻し」といいます。)ことを免除することを認めています。

被相続人が持ち戻しの免除の意思表示をするにあたっては、遺言書において行うことや黙示の意思表示によって行うことが考えられます。例えば、相続人のうちの一人が被相続人の療養看護を行っていた場合に、被相続人がその貢献に報いるために相続人に贈与していた時には、被相続人が相続人に対して持ち戻し免除の黙示の意思表示をしていたと考えることができます。

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