弁護士コラム

◆離婚後、2名の子のうち上の子(10歳)との面会は認めたが、下の子(3歳)の面会を拒絶した事例

◆離婚後、2名の子のうち上の子(10歳)との面会交流は認めたが、下の子(3歳)との面会交流を拒絶した事例
【ご依頼内容】(30代、女性)
 離婚後、前夫から面会交流を求められていますが、下の子がまだ幼く夫に安心して預けることができません。また、下の子は、前夫との交流が希薄でしたので、前夫に対する親近感を持っていないように思います。そのため、上の子はお父さんと会いたいと言っていますので会わせてあげたいのですが、下の子だけ面会交流を拒絶することはできるのでしょうか。
【解決内容】
 面会交流をするにあたっては、きょうだいがいる場合には、全てのきょうだいを平等に面会交流に参加させるべきであると言えます。ただし、きょうだいの中には、年齢が幼い場合や非監護親に対する強い悪感情を抱いている場合もありますので、ある程度柔軟に関わり方を変化させることも必要になります。
 本件においては、上のお子さんは非監護者と面会したい希望を持っていますが、下のお子さんはまだ幼く非監護者に対する親近感も低いという事情がありましたので面会交流を制限すべきと判断しました。そのため、相手方に対して、上のお子さんのみ面会することを認める旨交渉し、当面の間、下のお子さんの面会交流は禁止されることになりました。