【相談内容】50代、女性
夫とは性格や価値観が合わず、婚姻当初から離婚したいと思っていましたが、子供がいましたのでずっと我慢してきました。昨年に子供が成人しましたので、夫とは本格的に離婚したいと考えるようになりました。しかし、夫婦にはこれといった財産はなく、夫が3年後に定年退職しますので、財産といえば夫の退職金があるくらいです。3年後に発生する夫の退職金を財産分与として取得することはできるのでしょうか。
【弁護士の回答】
退職金については、取得する蓋然性がある場合には、現実的に取得していないとしても財産分与の対象となると考えられています。ここで、退職金の分与方法については、まず別居時点での退職金見込み額を算定し、就業年数を婚姻共同生活の年数で割ったものを掛けるという計算方法が考えられます。例えば、別居時点での退職金見込み額が2000万円、就業年数が30年、婚姻共同生活の年数が15年とすると、2000万円×30年÷15年=1000万円が財産分与の対象財産となります。
また、退職金としての財産分与を受ける時点については、離婚時点での財産状況に応じて、離婚時又は退職時が考えられます。
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