弁護士コラム

29 強度の精神病

強度の精神病とは、婚姻関係における協力・扶助を十分に果たすことができない程度の精神障害を指します。

精神病による離婚が認められるためには、「強度の精神病にかかり回復の見込みがないこと」が必要です。この要件を満たすか否かについては、最終的には医師の診断書等を参考にして裁判官が判断することになります。

そして、精神病が強度といえるかどうかについては、精神病の程度が婚姻関係の本質である夫婦相互の協力義務が果たせない程度に達しているかどうかによって決められるのが通常です。

もっとも、精神病にかかっている配偶者には、落ち度がないことが通常であることから、強度の精神病にかかっていると認められたとしても、離婚後の療養や生活などについてある程度目途がついていない場合には、離婚は認められないとされています。

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