弁護士コラム

🔶改正相続法の概要

2020.06.02

1 相続法が改正された経緯
改正相続法は、平成30年7月6日に成立し、平成30年7月13日に公布され、原則として令和元年7月1日から施行されています。
なぜこの時期に改正されたかというと、平成25年9月4日に非嫡出子の相続分が嫡出子の相続分の2分の1であるとする法律が憲法違反であると最高裁判所に判断されたことに伴い、配偶者とその未成熟子の相続分が減少することから、配偶者の生活保護のために相続法を見直す必要に迫られたためです。その結果、相続法は、平成26年から主に配偶者の生活保護という観点から改正作業が始まりましたが、その他の観点からも全般的な見直し作業がなされることになりました。
2 改正相続法の概要
改正相続法の内容は多岐にわたりますが、主要な改正点として以下のものが挙げられます。
⑴ 「配偶者短期居住権」の創設
⑵ 「配偶者居住権」の創設
⑶ 「特別寄与料」の創設
⑷ 自筆証書遺言の方式緩和
⑸ 自筆証書遺言にかかる遺言書の保管制度の創設
⑹ 遺留分制度の見直し
3 小括
改正相続法は、改正内容が多岐にわたり、実務的にも重要な改正が多々存在します。そのため、改正相続法の内容を把握しておくことは、相続を合理的かつスムーズに進めるにあたって大切なことになります。

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