【相談内容】50代、女性
父親がなくなり、私と弟の2名です。遺産としては預貯金と賃貸用アパートが2棟あります。賃貸用アパートは弟と1棟ずつ分けようと思うのですが、不動産の評価額をどのように考えるとよいのでしょうか。
【対応方法】
不動産の評価額は時価額で算定することが原則です。ただし、不動産の時価額を把握することは困難であることが想定されますので、簡易な方法として固定資産税の評価額や路線価を使用することが考えられます。
本件では、預貯金と不動産が2棟ありますので、不動産の評価額を簡易な方法として固定資産税の評価額で算出して、預貯金を割り振る方法が考えられます。例えば、預貯金が1000万円、不動産Aが700万円、不動産Bが300万円であるとすると、ご相談者様が不動産Aと預貯金300万円、弟が不動産Bと預貯金700万円を取得することが考えられます。
しかし、不動産の評価額について折り合いがつかない場合は、裁判所において鑑定することが考えられます。裁判所において中立公平な不動産鑑定士を選任してもらい、不動産鑑定士に不動産の評価額を算定してもらうことになります。但し、鑑定費用として一般的には数十万円かかることが想定されます。
【弁護士から一言】
不動産の評価額で争うになることは多々あります。不動産の評価額については幅がありますので、有利な主張ができるように弁護士に依頼する必要性があります。
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