弁護士コラム

◇母子家庭(シングルマザー)が使える17の手当・支給制度

2024.11.06

熊本県熊本市の高石法律事務所の本ブログでは、様々な法律問題を取り上げて実践的なソリューションのヒントを提供して参ります。誰もが直面する可能性のある法律の疑問や困惑に対して、明確で理解しやすい解説を心がけています。

高石法律事務所は、皆様の法律上のお悩みや不安を解消するための信頼できる情報源でありたいと考えています。このブログを通して、皆様がより安心して日々を過ごせるような、有益な法律情報を提供して参ります。

今回は“母子家庭(シングルマザー)が使える手当・支給制度”についてお話しします。

 

母子家庭の現状と支援の必要性

近年、日本では母子家庭の数が増加傾向にあり、2021年の厚生労働省の統計によると、全国で約119.5万世帯に上ります。その平均年収は272万円と、一般世帯と比べて低い水準にあります。このような状況を踏まえ、国や地方自治体はさまざまな支援制度を設けています。

 

経済的支援制度

児童手当

全ての子育て世帯を対象とした制度で、子どもの年齢に応じて月額1万円から1.5万円が支給されます。

 

児童扶養手当

ひとり親家庭を対象とした手当で、子どもの人数や所得に応じて支給額が決定されます。全部支給の場合、1人目の子どもに対して月額43,160円が支給されます。

 

母子家庭等医療費助成制度

ひとり親家庭の親と子どもの医療費の一部または全部を助成する制度です。

 

特別児童扶養手当

障害のある子どもを養育している世帯に支給される手当です。

 

障害児福祉手当

重度の障害がある20歳未満の子どもに支給される手当です。

 

生活保護

最低限度の生活を保障し、自立を支援するための制度です。

 

住宅支援制度

母子家庭の住宅手当

ひとり親家庭で20歳未満の子どもを養育している場合に利用できる制度です。

 

公営住宅優先入居

多くの自治体で、ひとり親家庭に対して公営住宅への優先入居制度を設けています。

 

就労支援制度

高等職業訓練促進給付金

ひとり親が就職に有利な資格を取得するための支援制度です。

 

自立支援教育訓練給付金

ひとり親が指定された講座を受講した場合に、受講料の一部を支給する制度です。

 

税制上の優遇措置

寡婦控除

死別や離婚によって配偶者と離れて暮らす女性が受けられる所得控除です。

 

その他の支援制度

JR通勤定期券割引制度

児童扶養手当を受給している世帯が対象となります。

 

国民健康保険の減免

所得の状況に応じて保険料が減額される制度です。

 

国民年金の免除

所得が少ない場合に、国民年金保険料の支払いが免除される制度です。

 

粗大ごみ手数料の減免

ひとり親家庭を対象に、粗大ごみの処理手数料を減免する制度です。

 

上下水道料金の割引

ひとり親家庭を対象に、水道料金を減免する制度です。

 

保育料の減免

ひとり親家庭の所得に応じて、保育料を減額する制度です。

 

制度利用のポイント

これらの制度を利用する際は、以下の点に注意しましょう。

  1. 居住地の自治体によって制度の内容や条件が異なる場合があるため、必ず確認が必要です
  2. 所得制限がある制度も多いため、自身の収入状況を把握しておくことが重要です
  3. 申請には各種書類が必要となるため、事前に準備しておくと手続きがスムーズです
  4. 制度によっては申請期限があるため、早めの情報収集と行動が大切です

 

皆様の状況に応じた適切な情報提供と支援を行います

母子家庭を支援する制度は数多く存在しますが、それぞれの制度の詳細や申請方法を把握するのは容易ではありません。また、法律や制度は常に変更される可能性があるため、最新の情報を入手することが重要です。

高石法律事務所では、こうした支援制度に関する相談も承っております。制度の利用方法や、離婚後の生活設計に関するアドバイスなど、皆様の状況に応じた適切な情報提供と支援を行います。

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